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実行計画生成の前提知識(SQL_ID/PLAN_HASH_VALUE/CURSOR)

概要

SQLや実行計画を解析する際の最低限知っておくべきと考える情報を記載します。

SQL_ID(SQL識別子)

意味

Oracleは実行されたSQL文を13桁の「文字列」で管理していますが、この文字列のことをSQL識別子(SQL_ID)と呼びます。

特徴

SQL識別子(SQL_ID)はSQLテキストに依存して作成されます。そのため、以下の特徴があります。

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その他

SQL_IDは、13文字の文字列で表される基数32の数字です。
各文字は数字または32の小文字のいずれかとなります。 ※例) ddzxfryd0uq9t

文字e、i、l、oは、転記エラーのリスクを制限するために使用されていません。
SQL_IDは、実際にはSQLステートメントの文字から生成されたハッシュ(MD5)です。
そのため、その大文字小文字と空白が保持されていると仮定すると、同じSQLステートメントは、使用されるすべてのデータベースで同じSQL_IDを持ちます。

PLAN_HASH_VALUE

意味

Oracleは実行計画も一意の識別子(識別番号)で管理していますが、この識別子のことをPLAN_HASH_VALUEと呼びます。

特徴

PLAN_HASH_VALUEは実行計画に依存して作成されます。
以下の特徴があります。

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その他

PLAN_HASH_VALUEが同一であれば同一の実行計画とみなせます。
例えば検証環境と本番環境のPLAN_HASH_VALUEが同一であれば、実行計画が同じと言えます。

カーソル

意味

SQLを実行すると、SQLがHard Parseされて実行計画が共有プールに格納されます。
共有プールに格納された、SQL文と実行計画のセットをカーソルと呼びます。
カーソルはV$SQLやその関連表に格納され、V$SQLの1レコードが1カーソルに対応します。

特徴

カーソルはスキーマや実行計画の違いを管理するために使用されます。
このため、ある1つのSQL文(SQL_ID)であっても複数のカーソルが存在する場合があります。
例:同じSQL文(SQL_ID)を別のスキーマで実行した場合、同一のSQL_IDに複数のカーソルが作成されます。
場合によっては同じSQL_IDであっても複数の実行計画ができる場合があります。

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SQL文や実行計画に関連するビュー

V$SQLAREA

V$SQLAREAは、共有SQL領域の統計情報を示し、SQL文字列ごとに1行ずつ表示します。
メモリー内にあり、解析済で、実行準備のできているSQL文に関する統計情報を提供します。

代表的な情報
  • 全ての子カーソルに関する情報
  • SHARABLE_MEM:カーソルが使用している共有メモリーの量。
  • 子カーソルが複数存在する場合の、すべての子カーソルに使用される、すべての共有メモリーの合計。
  • VERSION_COUNT:この親の下でキャッシュ内にある子カーソルの数
  • EXECUTIONS:すべての子カーソルについて、実行の合計数
  • PHYSICAL_READ_BYTES:監視対象のSQLによってディスクから読み取られたバイト数

V$SQL

V$SQLは、GROUP BY句のない共有SQL領域についての統計情報を示し、入力された元のSQLテキストの子カーソルごとに1行ずつ表示します。
V$SQLに表示される統計情報は、通常、問合せの実行が終了した時点で更新されます。
ただし、問合せの実行が長期にわたる場合は、5秒ごとに更新されます。
これによって、実行中に、長時間実行されるSQL文の影響を容易に確認できます。

代表的な情報
  • SQL_ID:ライブラリ・キャッシュ内の親カーソルのSQL識別子
  • 子カーソル固有の情報
  • 実行統計
  • ROWS_PROCESSED:解析されたSQL文が戻す行数の合計

V$SQL_PLAN

V$SQL_PLANは、ライブラリ・キャッシュにロードされる子カーソルごとの実行計画情報を示します。

V$SQLTEXT

V$SQLTEXTは、SGA内の共有SQLカーソルに属するSQL文のテキストを示します。

SQL_ID確認方法

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参考資料

Expert Oracle SQL
www.amazon.co.jp

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